伊勢志摩国立公園は、三重県中央部に位置する志摩半島とその周りに広がる国立公園です。伊勢市、鳥羽市、志摩市、南伊勢町にかけて、およそ6万haの広大な面積を占めています。
伊勢志摩国立公園は、おおよそ2つのエリアに分けられます。一つは、伊勢神宮と背後に広がる自然豊かな森林環境を中心とした内陸のエリア、もう一つは複雑な地形・地質及び小さな入り江と岬が無数に点在するリアス海岸に代表される海沿いのエリアです。
ほかの国立公園に比べると、民有地の割合が非常に高く(96％以上)、公園内の居住人口も非常に多いため、地域の方たちの生活、歴史、文化、風習などに深く触れることができるのが特徴で、美しい景観を誇るとともに人と自然の関わりを感じさせてくれる国立公園です。

古代から人々は太陽を神として仰いできました。伊勢神宮はその信仰の中心にあり、内宮・外宮を中心として約125の社から成り立っています。伊勢神宮の敷地の多くが国立公園内にあります。

約1300年前から伊勢神宮の御用材を伐り出していた御杣山です。
約850種の植物が確認されており、いまも続く育林事業は、生き物たちの豊かな森の生態系を維持するとともに、洪水などの被害を少なくする役目も果たしています。

伊勢志摩国立公園の最高峰は朝熊山（標高555m）です。遠くには志摩半島、渥美半島、知多半島を望み、冬場には富士山を望むこともできます。

夫婦岩は古来より日の出遙拝所として知られてきました。5～7月には、夫婦岩の間から日の出を見ることができ、特に夏至前後の天気の良い日には遠く富士山の背後から昇る日の出を見ることができます。

パールロード沿いの箱田山にある展望台です。鳥羽の離島（菅島、神島など）や対岸の渥美半島が望めます。